映画「毎日かあさん」2011年02月07日 12時23分34秒

 2月5日より公開が開始された映画「毎日かあさん」http://www.kaasan-movie.jp/ 初日の舞台挨拶付きの上映に、家族4人で行ってきました。劇場は新宿ピカデリー。ここ、いつのまにかピッカンピッカンの豪華なシネコンになっていてびっくりしました。スクリーンいくつあるんだろう。ミニシアターがつぶれて行くはずです。それはともかく会場には上映開始ギリギリで着いて、途中で買ったサンドイッチとお茶をもぐもぐやりながら予告編〜香川照之さんの丹下段平にずっこけたりしたあと、いよいよ本編の上映開始。キョンキョンのジャージ着っぱなしカアちゃんっぷりと実生活でももと旦那だった永瀬正敏さんのダメダメとうちゃんっぷり、みごとな好演です。子供たちのアホなエピソードにも大爆笑。キョンキョンかあちゃん子供はビシバシひっぱたくは旦那に蹴り入れるはでもう最高です。監督の小林聖太郎さんは、上岡龍太郎氏の息子さんなんですね。サービス精神にあふれたギャグや描写、ディテールに手を抜かない丁寧な映画作りがとてもよくて、監督さんの血筋や育ちのよさみたいなものも感じました。鴨志田穣さん原作の「酔いがさめたら、うちに帰ろう」も、観たばかりでしたが、僕が観たこれまでの「サイバラ映画」の中ではいちばん楽しめた作品です。
 原作でモデルになっているご家庭とは、映画劇中の時期でいうと途中の頃からですが近しい関係であり、鴨志田穣さんとは、創作のお手伝いをしたり本の装丁をさせていただいたりと、けっこう身近な存在でした。それだけに、後半の、病に倒れてやつれていくハンパなく似まくっている永瀬さんの鴨さんっぷりには驚愕でした。きけば彼はお墓の前で台本を読んだり、12キロも減量したりしたとか。恐れ入ります。
 皆さんから「泣けた」「号泣した」とか言われがちな映画なんですが僕はそれほど涙は出ず、楽しい時間を過ごせました。ただ亡くなった鴨志田さんにたいして「ああすればよかった」とか「もっとこんな話をしたかった」とか後悔の念が溢れ出してきて、それがやりきれず悲しくはなりました。
 上映後に始まった舞台挨拶、主演の二人に監督、原作の西原理恵子さん、子役さんで話は進んでいきましたが、特別ゲストとして主題歌を歌っている元憂歌団の木村充輝が登場!ギター一本で主題歌を生披露してくれました。憂歌団の大ファンだった僕は正直こちらのほうが泣けてしょうがなかった。この主題歌「ケサラ」、最高ですよ。是非この曲だけでも聴いてみてください。最後に、涙で声をつまらせながら永瀬さんが鴨志田さんへの御礼の言葉をのべられたのに今回の出演への心意気を感じて、またジンときました。

「借りぐらしのアリエッティ」試写会2010年07月07日 23時23分23秒

 スタジオ・ジブリ作品「借りぐらしのアリエッティ」の試写会に招待していただいたので、子供も連れて4人でぞろぞろと出かけました。http://www.karigurashi.jp/ 現代の日本の一軒家の床下にひっそりと暮らす小人の家族の物語。ジブリの絵職人さん達が描く素晴らしい背景美術。トトロのころから、ジブリ作品の身近な自然を表現する絵の美しさはもう名物になったといえるでしょう。今回も、それはもう存分に木々や草花の美しさ、自然描写を堪能できます。雑草の一本一本まで超リアルに描かれていますから、印象に残った草花はよく憶えておいて、観賞後に植物図鑑を手に取ってみれば、きっと楽しめることでしょう。
 ストーリーなどは、サイトに詳しくありますので、気になる方はそちらをご覧ください。観たあとの印象は、淡々とした、上質な絵本を読んだあとのような、ふんわりとしたものです。ハリウッドの大作アニメだったら、これではきっとプロデューサーのOKはもらえないんじゃないかと思うくらい、話はシンプルだし、ドキドキハラハラの大活劇もありません、あれはどうなったの?に対する答えもはっきりと描写されません。しかし、足りないところやあら探しやつじつまの合わないところをほじくり返したところで、野暮ってもんです。
 そんな一見地味な、シンプルな話でも、見終わって帰宅してから、日も替わってから、親と子供達が一緒になって「あそこはこうだった」「あのシーンはかわいかった」「あれはよかった。綺麗だった」などとまだまだ話題はつきないのですから、きっと心に染みたんだと思います。それほどジブリ作品観ている訳ではないんですが、スタジオ・ジブリにしか作れない、発表できない作品だと感じた映画でした。

十三人の刺客2010年01月06日 13時13分13秒

 役所広司の主役で今年リメイク公開が予定されている作品のオリジナル、観てまいりました。最高でした! オープニングのタイポグラフィ、70ミリサイズを生かしたシンメトリーの美しい構図、威厳を強調させ、アクションに迫力を出すモノクロ、超硬質なナレーション、素晴らしい貫禄そして絵になる片岡千恵蔵、里見浩太朗に嵐寛寿郎、ライバルの鬼頭半兵衛役である内田良平、浪人役の西村晃、そして圧巻ラスト30分以上にわたる殺陣いやいや斬り合い殺し合い、みな素晴らしかった。気づけば両手を握りしめておりました。古いフィルムゆえところどころブツブツと飛んじゃうところもありましたがこの作品を大画面で上映してくれたことにとにかく感謝です。霧の中から待ちに待った敵の行列があらわれるシーンは鳥肌がたちました。もし興味を持たれた方、新宿バルト9で8日まで御代1000円でやってますから、ぜひ。でも上映は朝10時からの1回だけですのでくれぐれもご注意あれ。詳しくは東映時代劇祭り http://www.t-joy.net/jidaigeki/ まで。
 年末年始の飛ばしちゃったブログは、またさかのぼって公開いたします。御容赦御願申し上げ奉り候。

嵐の気仙沼2009年12月15日 14時36分51秒



 先月23日の午前中、奥多摩方面にカミさん子供が出かけたあとに洗濯物をたたんでいたときのこと、天気予報でもやっていないかと何とはなしにつけていたテレビでNHKのドキュメンタリーが始まった。タイトルは「嵐の気仙沼〜宮城・港町の特別な一日〜」というもので、NHKの地方局が作ったもののようだった。昭和の頃には活気にあふれていたが今はその影もない気仙沼の漁港。しかし今でも台風が日本近海に来る日だけは、三陸沖の漁場から避難してくる日本中の漁船で大にぎわいをみせるというのだ。一晩に漁港の町にしては膨大なお金が落ちるらしい。それを逃すまいと奔走し、お帰りなさいと漁師を迎える町の人々。つかの間の陸地で羽(この場合はヒレかなあ)を伸ばす漁師たち。外国人研修生。そして久しぶりの逢瀬を楽しむ恋人たち。台風がすぎてしまうまでのそのわずかな間に、漁港ならでは、漁師たちならではの人間ドラマが展開する。複数のカメラを使って、収録は町の各地で同時進行だったとか。洗濯物をたたむ手がすっかり止まって、画面に釘付けになった。面白い! これは視聴率に縛られコストカットのことしかアタマにない民放地上波には決して作れない番組なのではないだろうかと思った。台風が去って恋人が漁に戻る時、港にけして見送りには行かないという彼女の理由………これにはもういとおしくてかわいくてキュ〜ンとなった。

 そしてその番組がこの木曜日17日の午後8時にNHK総合で再放送される。堂々ゴールデンタイムに再オンエアされるということからもこの番組の評価が伺い知れると思う。損はさせません。ぜひ見てください。いっぺんでいいからぜひ見てください。見てください。ください。「フルモンティ」や「ブラス」なんかの映画が好きだった人にはさらにお薦めします。もちろんあそこまでドラマチックじゃないけど。きっとしみじみしますよ。

「西原理恵子の人生画力対決」2009年11月04日 23時58分58秒

松本零士

 チケットが数分で完売になると言う超人気イベント、今回もワシワシと新宿ロフトプラスワンまで行ってまいりました。今回の前半戦の対戦相手は御大松本零士氏です。ヤマトやハーロックがメジャーになる前(たぶん男おいどんのころ)松本氏の第2次大戦ものが好きでした。ジャガイモのような顔をしたずんぐりむっくりの日本兵が印象的で、戦車や軍艦や戦闘機はカッチョいいと思いつつも、戦争のせつなさ戦士の哀しさはその作品達からはよく伝わってきたものです。小学生でしたが短編「鉄の墓標」というタイトルは今でも鮮明に憶えています。その後テレビで「宇宙戦艦ヤマト」の放映が始まり、一気に松本零士ファンになっていったのでした。時が経ち、まさかこの目の前で、生でその松本零士がハーロックやメーテルを描くところが見られるとは……。感動です。俺もよく模写したなあ。手塚治虫の臨時アシスタントをした話や、サルマタケをちばてつや氏に食べさせた話なども飛び出し会場は大いに盛り上がりました。サイバラさんもすっかりうまくなった「メーテル」や「叶姉妹」などのお題にギャグを織り交ぜ、焼酎でほろ酔いの少々話が長い巨匠をころがしておられました。後半の対戦相手は、くるねこ大和さんと須藤真澄さんの猫漫画家対決でした。 

 

「珍スポーツ」2009年11月01日 23時23分23秒

 いつもお世話になっているSさんの原案によるゲーム(Wii対応)が完成になり発売されました。ちょっと前から左にもブログパーツ貼付けてますが、その名も「珍スポーツ」略して「珍スポ」。実在(?)する様々な世にも珍しいスポーツをプレーするゲームです。例えば「マグロ投げ」や「チーズ投げ」などなど、他にどんなゲームがあるのかは、左のブログパーツをクリックすればサイトに行けますので、興味のある方はぜひ覗いてみてください。僕が知っている「珍スポーツ」は山の頂上や海上などとんでもないところでアイロンをかける「エクストリーミングアイロニング」ですね。これはニュース映像で見たことがあります。あとは「サクランボの種飛ばし」とかかなあ。写真はイメージガールの松永真穂さん。どうぞよろしく。

泉昌之トークライブ2009年10月22日 23時23分23秒

 泉昌之(泉晴紀さん&久住昌之さん)のトークライブが阿佐ヶ谷ロフトで行われたので仕事仲間のMと行ってきた。ゲストは久住さん達の飲み仲間でもある江口寿史さん。大入りの客席にはお仲間の漫画家さんの姿もある。あの大御所漫画家O氏が監督したものの経歴から抹消されているという秘蔵映像や若気の至りで作った歌の披露などもりだくさんで大いに笑って飲んだ。江口さんも照れまくりながら17歳の時につくったと言う「モーニングサービス」という曲を唄った。でもみんなよくそんな10代の時につくった曲をしっかりと残してるもんだなあと感心。終演後打ち上げに参加させてもらいひきつづき会場で飲み、閉店後は吉祥寺に河岸をかえてまた飲んで笑って翌朝は久しぶりの二日酔いで使い物にならなかった。久住さんと江口さんのブログ、HPには会場のようすが掲載されています。撮影したのはMと私。
 写真は拙装丁ですが私がやらせていただきました久住さんのエッセイ「野武士のグルメ」です。どうぞよろしく。

ニュースジャパン2009年09月25日 23時56分59秒

 最近の俺の唯一と言ってもいい視聴テレビ番組のアナウンサーが降板し、別の方と交代することになりました。もちろんその美しく愛おしいアナウンサーの方が目的でずっと見ていたのですが、番組として記憶に残っているのは「薬害肝炎訴訟」に対しての執拗な取り上げ方でした。原告が勝訴し、国に保証を認めさせるまで、おいおいまぁたやってるよと思ってしまうくらいの長期間におよぶ徹底した硬派な報道姿勢には、CXに対して持っていた印象が少しアップしたものです。でもとにかく、寂しくなるなあ。見る地上波番組なくなっちゃった。

千葉にお出かけ2009年09月21日 23時23分23秒

 千葉にいる義兄の畑での芋掘りの季節がやってきた。用のあるカミさんを家に残して子供達と先に出発。着いたらさっそく畑へ。あくまでも畑は遊びだからというお兄さんは好奇心旺盛で珍しいものを見つけたらとりあえず植えてみるらしい。タマネギトマトなすししとうオクラサツマイモネギゴーヤなどの他にウコンにヤーコンにパッションフルーツに冬瓜やカボチャあとは名前を聞いたこともなかったメロンの仲間など、行くたびに種類が増えていて面白い。サツマイモはまだちょっと早かったようで畝の半分ほどを残して来月にまた掘ることにした。お昼は義兄の娘さんお孫さん達も交えて自家製の野菜をこれでもかと使った料理とおかわり必至のハーブティーで舌鼓。それからは義兄の畑作業を手伝う。子供達は午後も畑や近くの収穫後の田んぼで目一杯遊んで、夕食も野菜たっぷりの食事。それにビール。しあわせ。子供達を寝かしたあとはオトナだけで焼酎の晩酌。結構畑で体を動かしたので気持ちよく酔っ払ってしまいました。

「サマーウォーズ」2009年08月30日 23時23分23秒

 これまた夏休みの間連れて行けと子供にねだられていてそして筒井康隆氏も絶賛していた映画「サマーウォーズ」を近所のお友達も連れて観に行きました。傑作でした。細田守監督は前作の「時をかける少女」で国内外の賞を獲りまくりましたが、それもあってきっと予算がアップしたんでしょう。仮想空間「OZ」の視覚化された映像、デザインが凝りまくっていて素晴らしいです。これ、多くのデザイナーが驚嘆したり悔しがったりするんじゃないでしょうか。「ジャングルパーク」や「GHOST IN THE SHELL(攻殻機動隊)」以来のショックでした。予告編観た時にそのビジュアルのテイストで村上隆氏も協力してるのかと思ってたんだけど特にクレジットもなくてあれれ?と思ってたらプロフィール欄にちゃんと書いてありましたありました。細田監督、「六本木ヒルズ」や「ルイ・ヴィトン」で村上氏のアニメ作品を監督してたんですね。やっぱりそうだったか。上の子も帰宅後「とうちゃんあれ村上ナントカさんの絵だよね」とか言ってたくらいです。いやそれでもそのカッとんだ仮想空間と、現実の長野県上田市の旧家そしてそのまわりの自然の美しさ、この対比。アバターで描かれるバーチャルでのつながりと現実の大家族、親戚のつながり。おおまかな話の骨子はけっこうベタだったりするんですが、それがかえってうれしく思われるくらいで、まったく退屈しません。ひさびさにアニメ映画に身を委ねる気持ちよさを満喫できました。日本のアニメ、ことにSFものはほんとにいつもびっくりさせてくれますねえ。映画が終っても場内が明るくなるまで観客の誰一人として立たなかったくらいでっせほんまに。ケータイ持たせてないし自宅にはパソコンもゲームもネットもないのでうちの子供たちにはちょっと難しいかなと思いましたがそんなことはなく大いに楽しんだようです。まあテレビやネットやゲームは友達の家できっと接してますからね。もいっぺん言いますが、おもろいですよ。公式サイト http://s-wars.jp/index.html の「スペシャル」コーナーでは、オープニング5分間の映像をまるまる見せてくれます。アニメ嫌いじゃない方、これを見て「お」と思った方、「時をかける少女」を観て面白かった「サマーウォーズ」未見の方たちはぜひぜひぜひ劇場へどうぞ。主題歌を担当した山下達郎が「アニメには全く興味がなかったのですがこの映画を観て驚きました。考えを改めます」みたいなことをパンフレットで言ってます。損はしません。できればもう一回観たいくらい。もちろん大画面で。おおげさかなあ。
累計: 検索エンジン登録 本日: SEO対策 昨日: メール配信   アクセスアップ