琳派芸術 出光美術館 ― 2011年02月22日 22時22分22秒

下の東京駅の写真をなんでアップしたのかというと、昼間時間ができたので映画でも見ようと出かけたのですがなんか急に気が変わり、たしかどこかで琳派やってたよなあと思い出して、丸の内の出光美術館に行ったのでした。
昼飯時に有楽町に着いたら立ち食い蕎麦や牛丼、カレーや回転寿司などの「おっさんのファストフード」はどこも店外にはみ出すほどの大行列。しかたなくそれにならって、座って昼食を取る余裕のない忙しいおっさんで溢れかえっている立ち食いそばチェーンに入り、濃ゆ〜〜い出汁の天ぷらそばをズルズルとかきこんでから、美術館に向かいました。
さすが平日の日中に琳派芸術を見に来る人達です。和洋の装いも素敵な妙齢のおばさま方であふれています。きっと丸ビルのレストランなどでゆっくりとお昼ごはんを食べてこられたか、鑑賞後にパークビルのカフェあたりで、ゆったりとランチを召し上がるに違いありません。
そんなことはどうでもよいのです。今回の琳派芸術展は前半後半に展示が別れており、前半がオリジナル琳派の俵屋宗達や尾形光琳による「金ピカ」作品が中心、今日僕が行った後半は、酒井抱一などの「江戸琳派」が中心でした。
酒井抱一の風神雷神図や、変色していない素晴らしい保存状態の銀箔の上に描かれた紅白梅図屏風(これは絶品でした。こういう屏風を眺めながら一杯やってみたいもんです)などに始まり、弟子の鈴木其一の作品や尾形乾山の焼き物も展示されていました。抱一の燕子花屏風もあり、それは見事でしたが、構図などは去年根津美術館で観た尾形光琳のほうが好みかな。尾形乾山の柄を使った焼き物はいつもキュートですね。
この出光美術館、初めて行ったのですが、いいなと思ったのは展示室横の休憩コーナーです。紙コップのお茶や冷水が無料で飲めるうえに、9階なので窓の外には皇居の緑が一望できます。残念ながらご年配の方々で椅子は埋まっていましたが…。交通の便もいいし、4月から始まる次回の展示、「花鳥の美」展もチェックしようと思います。
昼飯時に有楽町に着いたら立ち食い蕎麦や牛丼、カレーや回転寿司などの「おっさんのファストフード」はどこも店外にはみ出すほどの大行列。しかたなくそれにならって、座って昼食を取る余裕のない忙しいおっさんで溢れかえっている立ち食いそばチェーンに入り、濃ゆ〜〜い出汁の天ぷらそばをズルズルとかきこんでから、美術館に向かいました。
さすが平日の日中に琳派芸術を見に来る人達です。和洋の装いも素敵な妙齢のおばさま方であふれています。きっと丸ビルのレストランなどでゆっくりとお昼ごはんを食べてこられたか、鑑賞後にパークビルのカフェあたりで、ゆったりとランチを召し上がるに違いありません。
そんなことはどうでもよいのです。今回の琳派芸術展は前半後半に展示が別れており、前半がオリジナル琳派の俵屋宗達や尾形光琳による「金ピカ」作品が中心、今日僕が行った後半は、酒井抱一などの「江戸琳派」が中心でした。
酒井抱一の風神雷神図や、変色していない素晴らしい保存状態の銀箔の上に描かれた紅白梅図屏風(これは絶品でした。こういう屏風を眺めながら一杯やってみたいもんです)などに始まり、弟子の鈴木其一の作品や尾形乾山の焼き物も展示されていました。抱一の燕子花屏風もあり、それは見事でしたが、構図などは去年根津美術館で観た尾形光琳のほうが好みかな。尾形乾山の柄を使った焼き物はいつもキュートですね。
この出光美術館、初めて行ったのですが、いいなと思ったのは展示室横の休憩コーナーです。紙コップのお茶や冷水が無料で飲めるうえに、9階なので窓の外には皇居の緑が一望できます。残念ながらご年配の方々で椅子は埋まっていましたが…。交通の便もいいし、4月から始まる次回の展示、「花鳥の美」展もチェックしようと思います。
東京駅駅舎を梱包する? ― 2011年02月22日 16時24分27秒

丸の内に出かけたら東京駅舎がこんなことになっていました! こ、これは、もしかしてクリストの仕業か? 最近活動を聞いてなかったけどいつのまに! などと思ってしまいました。以下のURLでは大きな写真が見られます。クリックするとさらに巨大な画像になります。 http://ow.ly/i/8qIv
追記 田中一村 ― 2010年10月23日 13時07分39秒

そうそうそうそう。もうずいぶん前のことなのに田中一村についての下記ブログをなんで書き込んだかと言うと、奄美大島の大雨の報道を連日見ていて、気になってたからなんですよ。展覧会のことを書き込んでるうちにその動機をころっと忘れてしまってました。呑気に晩酌がどうのこうの言うてる場合とちゃいました。阿呆なことをしました。どうもすみません。大雨災害に遭われた方、奄美地方にお住まいの方々には、心よりお見舞い申し上げます。そう、これが言いたかったんですよ。
田中一村 ― 2010年10月23日 08時26分28秒

いやいや千葉市美術館まで見に行ったのはほんとは先月なんですけどね。
ずっと、ず〜っと実物が見たかった「田中一村展」。ここまで大規模な彼の展覧会は地元奄美大島にある記念美術館をのぞくとたぶん初めてじゃないかということです。幼少の頃のびっくりするくらいセンスを持った短冊絵から、奄美に渡る前まで(千葉の農村に住んで絵を描いていた)の作品も凄く見応えがあったし、彼の画風の変遷をつぶさに見られるのも興味深かった。でもやはり圧巻は奄美大島に移ってからの大作ですね。こんなに濃密で唯一無二の日本画はほんとうに見たことがない。日本絵の具のつつましくもしっかりとした発色。南国のモチーフ。でもこんなに力のある絵なのに、彼は存命中は無名でした。独学で絵を書いていた彼は「画壇」とは無縁の画業生活だったらしいのですが、そのことも原因のひとつだったでしょう。なんか残念なことです。生涯独身でもあったそうで、最晩年に書かれた、ずっと作品を買ってくれ、彼を支えていた理解者の方にあてたお礼の手紙には、ぐっとこみあげるものがありました。でもまあとにかく、作品には楽しませてもらいました。すごく良かった。
帰宅途中には彼の作品がラベルになった黒糖焼酎「奄美の杜」を買ってきて図録を開き、余韻をかみしめながら晩酌しました。
ずっと、ず〜っと実物が見たかった「田中一村展」。ここまで大規模な彼の展覧会は地元奄美大島にある記念美術館をのぞくとたぶん初めてじゃないかということです。幼少の頃のびっくりするくらいセンスを持った短冊絵から、奄美に渡る前まで(千葉の農村に住んで絵を描いていた)の作品も凄く見応えがあったし、彼の画風の変遷をつぶさに見られるのも興味深かった。でもやはり圧巻は奄美大島に移ってからの大作ですね。こんなに濃密で唯一無二の日本画はほんとうに見たことがない。日本絵の具のつつましくもしっかりとした発色。南国のモチーフ。でもこんなに力のある絵なのに、彼は存命中は無名でした。独学で絵を書いていた彼は「画壇」とは無縁の画業生活だったらしいのですが、そのことも原因のひとつだったでしょう。なんか残念なことです。生涯独身でもあったそうで、最晩年に書かれた、ずっと作品を買ってくれ、彼を支えていた理解者の方にあてたお礼の手紙には、ぐっとこみあげるものがありました。でもまあとにかく、作品には楽しませてもらいました。すごく良かった。
帰宅途中には彼の作品がラベルになった黒糖焼酎「奄美の杜」を買ってきて図録を開き、余韻をかみしめながら晩酌しました。
ロシア構成主義@東京都庭園美術館 ― 2010年06月17日 12時38分15秒



東京都庭園美術館で開催中の「ロトチェンコ+ステパーノワ〜ロシア構成主義のまなざし」展 http://bit.ly/6TY3sW に行ってきました。ロシア構成主義については学生時代からのファンなので、展覧会はこれまで東京で開催されるたびに足を運んでいました。なので、展示作品にはこれまでに見た事のあるものが結構含まれていましたが、でも、好きなものはしょうがない。行くのです。まあこの二人に特化した展覧会というのはこれまでにはなかったですが。
その作品群は油彩にはじまり、グラフィック、版画、広告ポスター、建築、衣装、舞台、工業製品、パッケージなど、あらゆる方面にわたります。時代というのもあるけどこれだけ幅広い分野で、すべて自分の手によって描かれたアイデアからものを作っていった、総合デザイナーなんて、今は存在しない(できない)んでしょうね。僕は若造のころ、このロシアンアバンギャルドに大いに影響をうけ、古書店で書籍を集め、模倣したりしたので、自分の名前くらいはロシア語で書けるようになりました。でも実はそんなに自慢することでは全然なくて、ポスターなどの文字を説明文の英語と比較していると、アルファベットとの関連がわかってくるから、簡単なんです。Cが英語のS、Nの裏返ったのが英語のI、Hが英語のNというふうに…。
お土産グッズでは、画像で貼ったステパーノワデザインの運動着がプリントされた、高さ数センチのウォトカグラス(2種)が、かわいくて素敵でした。でも結局買わなくてはげしく後悔しているので、もしこれから行ってみようと言う方、この僕に買い物をお願いできませんか、赤白のデザインのほうが好みなんです。ああなんて厚かましいことでしょう。どうもすみません。開催は20日(日)までです。
スパイスジャーナル創刊第1号 ― 2010年05月10日 22時22分22秒
このまえにも書きました「スパイスジャーナル」創刊第1号ができました。友人のライター、カワムラケンジのスパイスへの愛があふれた冊子になっています。広告やスポンサー、定期購読はひきつづき大募集中です。完全なるインディー出版ゆえ、昨今のフリーペーパーのように無料というわけにはいかないのですが、深くつっこみつつもゆるさ軽さも交えた楽しい読み物です。どうぞお手に取ってみてください。詳しくは、http://osaka-spice.net/ まで。あ、でもこちらにはまだ創刊準備号の情報しか載ってないですね。お問い合わせは sj@osaka-spice.net です。何冊か買い取ってうちの店に置いてもいいよというありがたいお店もぽつぽつ出てまいりました。
それから、5月13日木曜日、J-WAVEというFM局の番組、「ミュージックプラス」に、数分間の電話出演ですが編集長のカワムラケンジが出演し、「スパイスジャーナル」をご紹介することが決定しました。時刻は12時20分ころだそうです。ラジオがお手元にある方、仕事中J-WAVEをお聴きの方は、ぜひご注目を。どうぞよろしくおねがいします。
伊藤若冲@静岡県立美術館 ― 2010年05月06日 22時22分22秒

というわけで、行ってきました「伊藤若冲アナザーワールド展」@静岡県立美術館。このところ都内であった展覧会のように、タイトルに「若冲」がついていても作品は数点だけのものとは違って、9割以上の作品がちゃんと彼のもので占められた見応えのあるものになっていた。若い頃の執拗な描き込みによる彩色画や、(宮内庁三の丸尚蔵館にも収められている)有名な「樹花鳥獣図屏風」も、もちろん素晴らしいんだけど、どちらかというと生涯制作し続けられた水墨画のほうにスポットが当たっていて、それが制作年代順に展示されており、年期を重ねてかわってゆく筆致の違いがよくわかるようになっている。もう晩年の作品なんてあそびがふんだんにあってほんとにお茶目。下の画像なんてタイトルは「涅槃図」ですからね。そう、ふたまたの大根がお釈迦様なんですよ。かわいいでしょ。大阪出身の関西人としては、そんなユーモアがとても共感できて、親しみがわく。その飄々とした画風をすっかり自分のものにした若冲は亡くなる85歳まで筆を握り続けたのである。凄いなあ。
連休明けの平日、地方の美術館でもさすがはブームの若冲、それなりに客はきていた。といっても都内の展覧会のように入場制限やびっしりと作品前にならぶ人ごみで作品がみえないなんてことは全く無く、16時をすぎたころからどんどん人が減り、閉館30分前のころには、いくつかに分けられた展示室で、作品を独り占めして鑑賞することもできた。しんとした部屋の真ん中の椅子に座り、肉筆彩色の金屏風をぼけ〜〜〜っと一人で眺め続けられるこの至福。遠いけど来た甲斐があったとつくづく思いましたよ。
それから、最近の展覧会によくあることで、会期中の前半と後半で展示物がけっこう入れ替わっちゃうんだけど、あれ、なんとかなりませんかね。図録見るとがっかりするんだよね。それか、前半と後半2回行ったら割引になる券とか、出してくれませんか。
こちらの展覧会は5月16日で終わり、その後千葉市美術館でも開催されます。興味を持たれた関東にお住まいの方はぜひお出かけください。日本画、水墨画が好きな人にはお勧めします。

浮世絵で忠臣蔵 ― 2009年12月26日 22時22分22秒

平木浮世絵美術館「忠臣蔵名品展」に僕の忠臣蔵の師匠であるもりいくすお氏 http://www.kusuya.net/ と出かけた。美術館のあるららぽーとに来たのは初めて。まわりの町も人も妙にピカピカできれいでなんだかむずむずする。ここは美術館といってもサイズはギャラリー並みで作品もそれほどの量ではなかったが、もりい氏の詳しい解説付きだったので安藤広重や歌川国芳などの忠臣蔵浮世絵を、より楽しむことができた。鑑賞のあとは、階上にあった蕎麦屋で板ワサと鰊をかじりながら日本酒を一本ひっかけて、もり蕎麦を食べた。
アーヴィング・ペン@The Getty ― 2009年12月23日 23時34分45秒

こちらのブログにちょくちょくコメントを入れてくれるバンバン@目黒氏が、仕事でL.A.に行った際、ゲティミュージアムで開催されていた「Irving Penn : SMALL TRADES」 http://www.getty.edu/art/exhibitions/penn/ のカタログをおみやげに買ってきてくださいました。カタログといっても270ページに及ぶハードカバーのもので、立派な立派な写真集ですねこれは。そのアーヴィング・ペンは10月に亡くなってしまいましたが、このエキシビジョンは生前から企画されていたものらしくいわゆる「回顧展」ではないそうです。50年代初頭に撮られた作品群で、さまざまな職種の人達が、ペンのスタジオ、布ホリゾントの前で被写体になっています。露出違いなのか同じ写真が並んで掲載されているページもあります。僕はこれまで見たことがない写真ばかりで新鮮でした。現物プリントは、きっと綺麗だったんだろうなあ。1月10日までやってるそうですね。ロスかあ、行きたいなあ……。生プリント、見たいなあ……。
とりあえずは東京写真美術館への巡回を期待するとします。そして、もうしばらくすると、きっとニューヨークでペンの大回顧展が開かれることでしょう。それこそこの目で見てみたいものです。バンバン@目黒さま、今年の僕のクリスマスプレゼントになりました。本当にありがとうございました。
とりあえずは東京写真美術館への巡回を期待するとします。そして、もうしばらくすると、きっとニューヨークでペンの大回顧展が開かれることでしょう。それこそこの目で見てみたいものです。バンバン@目黒さま、今年の僕のクリスマスプレゼントになりました。本当にありがとうございました。
忠臣蔵カフェ ― 2009年12月17日 23時23分23秒

デザイン学校の同級生、忠臣蔵を愛してやまないイラストレーターのもりいくすお氏が今年も小石川の築70年の長屋カフェ「さと和」http://blogs.yahoo.co.jp/nagayacafe を忠臣蔵の役者絵で飾るというので、さる12日に搬入を手伝いました。今月いっぱい展示されていますので、討ち入りの日はもうすぎちゃいましたが、よろしければぜひ足を運んでみてください。彼は忠臣蔵のデータ満載の個人サイト「くすや」も持っていますのでこちらもぜひ。http://www.kusuya.net/ 元禄の時代より日本人が大好きなコンテンツ、忠臣蔵、彼の影響で俺もはまりつつあります。今は大佛次郎の「赤穂浪士」をじっくりと読書中。
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