忌野清志郎「青山ロックンロールショー」2009年05月09日 23時23分23秒

 カミさんに誘われ、青山葬儀場で開催された忌野清志郎「青山ロックンロールショー」に行ってきた。仕事があったのである程度区切りをつけて夕方から出かける。青山一丁目駅から会場に向かうと案内のスタッフが看板を持って立っていて会場までどれくらいかかるかわからないままそれに従い墓地に入って列に並ぶ。メッセージカードを渡されたので並びながら想いを書き記す。参列の人たちは世代も服装もまちまちだが皆静かにスタッフに従っている。遠くの会場からは清志郎の新旧の歌が流されているのが聴こえてくる。「本日はお忙しい中青山ロックンロールショーにお越しいただきありがとうございます」「長時間お待たせして申しわけありません」とくり返すアナウンス。途中で乃木坂からの行列と合流する。ものすごい人である。門のところまで来ると、以前ステージの演出に使われた巨大な兎のバルーンがわれわれを迎えてくれた。会場に入り、メッセージカードとポストカードを交換してもらいジグザグの列を進んで祭壇のあるホールに入った。垂れ幕は紅白で、壇を覆う布地は真っ赤、ドハデさに思わず苦笑い。ホールの中も列はジグザグに進んで行った。お花を一輪渡されて手に持った。最後のアルバム「夢助」からの曲が大音量で流れる中、イエーッ!! に近づいて来た。正面に来た。スーツにネクタイの清志郎がはにかんでいる。位牌にギターにイーゼルに自転車オレンジ号やアンプやらドラムやらが並んでいるのを見たら涙腺が決壊した。まわりの人たちのようになにか叫びたかったが言葉が出てこなかったので手をあわせてイエーッ!! をただ眺めるだけだった。カミさんのほうに顔は向けられなかった。ホールを出たところで曲は「激しい雨」になった。すっかり夜になっているのにまだまだ行列はなくなっていない。集まった万単位の人たちの頭の中は皆きっとキヨシローのことでいっぱいだろう。そしてキヨシローの曲が流れている。みんなも口ずさんでいる。ほんとにこれは「ロックンロールショー」だなと思う。おれも一緒に歌いながら会場を出て、来てよかったと思いながらまっすぐ家に帰った。しかも空には見事な満月がくっきりと輝いていた。最後のロックショーのキヨシローはやっぱりカッチョよかった。

 坂本龍一氏は、清志郎は思い残すことはないんじゃないかな、やりたいことはみんなやったと思うと語ったそうだが、それは音楽面でのことであって、まだ若い息子さんや娘さんを残して行くのは絶対に嫌だったろうと思う。俺もそう思うだろうし。でもそこんところは、あえて触れないだけで坂本さんだってわかってるんでしょうけどね。
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